まつだ工務店の社長ブログ

2023年12月23日

寒さを我慢しないのが、今の家の当たり前

こんにちは、まつだ工務店の松田です。

この冬は、平年よりも過ごしやすくなりそうですね。大阪管区気象台も「近畿地方は暖冬傾向」と発表しています。

そうは言っても、冬とは思えないような暖かい日があったかと思えば、なかなか気温の上がらない日もあり、この時期はどうしても気温の変化に振り回されてしまいます。

冬本番に向け、これからますますつらくなるのがトイレや洗面、そこへ至るまでの廊下。そして、暖房が効き始めるまでの部屋の寒さ。

朝なかなか布団から出られないとか、お風呂が沸いたのに重い腰があがらないとか、冬はどうしても無気力でだらしなくなりがちです。
暖かい部屋から出るのが億劫で、トイレに行こうか我慢しようかと30分くらい葛藤したり。身に覚えないですか?(え、ない?)

高温多湿の日本では、古くから「家のつくりようは、夏をむねとすべし」とされ、”夏を涼しく過ごせること”を重視した家づくりが行われてきました。
そんな風通しのよい昔の家は、夏はたしかに過ごしやすいものの、冬は極寒です。とても耐えられるものではありません。

そして、そんな夏ベースの家づくりも、時代の流れとともに少しずつ変化しています。

1953年(昭和28年)に、オガクズなどで断熱された住宅が北海道でつくられるようになり、その20年後にはオイルショックで灯油不足が起きたのをきっかけに、住宅の省エネ化に関心が集まりました。
断熱材が広く普及し始めたのも、その頃です。

そして、1980年(昭和55年)。日本で初めて『省エネルギー基準』が制定され、以降、省エネ基準は何度も改正を重ねてきました。

断熱性能を示す指標である『断熱等性能等級』は、2022年3月までは等級4が最高グレードでしたが、2022年4月以降になると、等級5~7が順次、新設されました。

2025年4月には、かつては最高グレードだった等級4が最低基準となり、全ての新築住宅に省エネ基準の適合化が義務付け。2030年にはさらに水準が引き上げられ、等級5が新築住宅の最低等級となる予定です。

【画像引用】LIXIL | 断熱等級とは? 新設された等級はどう違う?等級が高い住宅の特徴も解説

2021年(令和3年)の調査によると、既存住宅の約90%は断熱等級3以下だったそうです。
昔ながらの家で寒さを我慢しながら暮らす方は、まだまだ多い現状にあるようですね。

今の家は魔法瓶のような構造で外気温の影響を受けにくく、真冬でも家全体を一定の温度に保ちます。だから、暖かい部屋から出たときの身震いするような不快感がありません。

それが、現代の冬。高気密高断熱の家での暮らしです。

朝、布団から出られない。トイレに行くのを躊躇してしまう。
今はもう、そんなふうに寒さを我慢する時代ではありません。
着ぶくれするほど着こまなくても、薄手の衣類だけで十分に暖かく快適に過ごすことができる。

そんな冬の暮らしを、まつだ工務店の家をとおして、もっとたくさんの人に知っていただきたいなと思っています。