2024年06月24日
だから怖い、見えない結露
こんにちは、まつだ工務店の松田です。
日中、最高気温が30℃を超える日が増えてきました。
「エアコンつけようかな」「まだ早いかな」と悩むこともしばしば。うだるような暑さの日にはエアコンで冷やした室内が本当に快適で、ついつい「もうこの部屋から出たくない」と不精になってしまいます。
ところが、この冷房が原因で家のなかが結露しているかもしれない。だとしたら、どう思いますか……?
結露といえば冬のイメージが強いかもしれませんが、夏の結露は意外と私たちの身近なところにあります。
キンキンに冷えたビールをジョッキに注いでしばらくすると、ジョッキの表面にびっしりと水滴がつきますよね。あれは、冷たいジョッキの表面に触れた空気中の水蒸気が、水へと変化したもの。つまり、結露。
空気中に含みうる最大の水蒸気量を飽和水蒸気量といいますが、この飽和水蒸気量は気温が高いほど大きく、低いほど小さくなります。
先の例は、夏の暖かい空気がジョッキで冷やされたことによって空気中の飽和水蒸気量が小さくなり、空気に含み切れなくなった水蒸気が結露となって、ジョッキの表面に現れたもの。それと同様に、冷房で涼しくなった室内と暑い室外の温度差が大きくなると、部屋を隔てる壁内の水蒸気が冷やされて結露が生じます。
これを『壁体内結露』といいますが、壁体内の結露はカビやダニを発生させるだけでなく、構造部を劣化させるなどのリスクも秘めています。気づかないうちに、壁のなかでどんどん腐食が進行していくと考えると恐ろしいですね。
まつだ工務店では、木造軸組工法に高性能SWパネルをプラスした『スーパーウォール(SW)工法』を導入しています。
SW工法で使われるパネル内の硬質ウレタンフォームは水に強く、室内からの湿気の流入を抑えます。さらに、外壁に沿って通気層を設け、透湿防水シートを施工することで、雨水の侵入を防ぐとともに壁のなかに侵入した湿気を外へ逃がします。
このように、壁のなかに湿気を入れない・残さないことで、壁体内結露を防止します。
また、蒸し暑い日には換気をして空気を入れ替えることも大切です。
SW工法なら気密性が高いので、換気システムで計画的な換気を行うことにより空気をしっかりと循環させ、室内をつねに清涼に保つことができますよ。
このほか、室内の仕上げに自然素材を用いることも、空気の清浄化や適湿の維持につながります。
人も家も夏を健康に過ごすためには、見えない部分の結露にも対策が必要です。これから家を建てるという方は、夏の結露対策にもぜひ目を向けてみてくださいね。